芳野えーる

みかんを使った料理に挑戦!第5回「みかんペースト」「みかん風味のサーターアンダギー」「がね揚げ」の3品

生活

 今回は、冬になると食べたくなるみかんを使って、3つの料理に挑戦してみました。「みかんペースト」「みかん風味のサーターアンダギー」「がね揚げ」。どれも、作るのも食べるのも楽しいレシピです。
今回も食の名人、杉本純子さんに教えていただきました。

A|みかんペースト

〇材料

・みかん 500g
・砂糖 250g

〇作り方

 1.みかんを洗ってヘタを取り、5~10分茹でる。水を2~3回替えて茹で、苦みを抜く。

 2.ミキサーにかけ、粒が残らないようにペースト状にする。

 3.砂糖を入れ、とろみがつくまで煮込む。

 4.完成。

〇作るときのポイント

・みかんに傷がある場合は、傷んでいる部分を切り取る。
・とろみがつくまで時間がかかるため、目を離さないこと(焦げやすい)。

B|みかん風味のサーターアンダギー

〇材料

・ホットケーキミックス 150g
・卵 1個
・サラダ油 大さじ2
・みかんペースト 20g

〇作り方

 1.ホットケーキミックス、卵、みかんペーストを混ぜ合わせる。

 2.手に油を塗り、生地を丸める。(材料がある分だけ)

 3.160度の油で3分間揚げる。

 4.完成。

〇作るときのポイント

・丸めるときに大きさを均一にしないと、揚げ時間に差が出てしまうので注意。
・揚げ時間は短いため、焦げないように注意する。

みかん風味のサーターアンダギーは動画でも作り方をご覧いただけます。

C|がね揚げ

 「がね揚げって何?」と思う方も多いと思うので、ここで簡単に紹介します。がね揚げとは、天草地方でよく食べられている郷土料理です。「がね」は方言でカニのことを指し、この料理の見た目がカニに似ていることから、天草地方では「がね揚げ」と呼ばれています。

〇材料

・さつまいも 600g
・みかんの皮 みかん2個分
・小麦粉 200g
・卵 1個
・砂糖 50g
・塩 6g
・ショウガ 6g
・水 100ml
・揚げ油 適量

〇作り方

 1.さつまいも、ショウガを縦長に切る。

 2.みかんの皮の白い部分をスプーンで取り、できるだけ細く切る。

 3.材料にさつまいも、みかんの皮を入れ、混ぜ合わせる。

 4.食べやすいサイズにして、油で揚げる。

 5.完成。

〇作るときのポイント

・みかんの皮の白い部分をスプーンで取るときは、優しく扱う。強くこすると皮ごとちぎれてしまい、後で細かく切りづらくなる。
・揚げ終わる頃にはきつね色になるので、色を見逃さないようにする。

〇感想

 今回、「みかんペースト」「みかん風味のサーターアンダギー」「がね揚げ」の三品を作りました。初めてレシピカードに参加しましたが、思っていた以上に工程が面白く、調理の時間そのものを楽しむことができました。

 まず、みかんペースト作りでは、みかんを茹でたときに広がる香りが特に印象に残りました。香りがとてもよく、この時点で「作ってよかった」と感じました。ミキサーにかけることで、形のあったみかんがなめらかになっていく様子は見ていて心地よく、料理が完成に近づいている実感が湧きました。砂糖を加えて煮詰める工程では、焦げそうで焦げない、しかし油断すると失敗してしまいそうな緊張感があり、自然と集中して取り組むことができました。

 サーターアンダギーは、生地の大きさをそろえるのが難しかったですが、油に入れると膨らんでいく様子が楽しく、調理の中でも特に印象的でした。仕上がりは外がカリッと、中はふんわりしており、みかんペーストを添えることで、甘さの中に爽やかさが加わり、より完成度が高く感じられました。

 がね揚げは、さつまいもとみかんの皮を合わせる点が新鮮で、最初は少し意外に思いましたが、実際に食べてみると相性の良さに驚きました。揚げるとカニのような形になり、見た目でも楽しむことができました。みかんの皮のほろ苦さが良いアクセントとなり、甘いだけではない味わいが印象に残りました。

 みかんペーストは、サーターアンダギーだけでなく、炭酸やヨーグルトに合わせても美味しく食べられそうだと感じ、料理の幅が広がる点も魅力だと思いました。作る過程での香りや見た目の変化、そして食べたときの満足感まで含めて、今回の調理はとても充実した体験でした。これからのクリスマスや年末年始でご家族が集まるときにぜひお試しいただければと思います。

作成者:3年 辻田龍太朗