芳野えーる

食の魅力を繋いでいく

歴史・文化

 2024年3月15日、熊本ふるさと食の名人の皆さんの活動を取材するために芳野中学校へ行ってきました。

 この活動は、今回で2回目になります。今回は、生徒さんも一緒に郷土料理である「だご汁」「よもぎ団子」を作りました。食の名人の皆さんが最初に作り方を教え、その後に名人の皆さんからの適切なアドバイスをもらいながら生徒さん自らで作りました。生徒さんの中には、料理を普段しない人もいて、包丁の使い方がわからない子もいました。食の名人がお手本を見せると、みんな口をそろえて「凄い」と言って興味を持ってくれたようです。食の名人たちはまさに彼らのヒーロー(ヒロインかな)でした。

 私達も生徒さんと一緒に料理の手伝いをさせていただきました。よもぎ団子をヨモギの葉をすりこ木でするところから作るのは初めてで、みんな大きいすり鉢でするのに手こずっていました。私も挑戦してみましたが、かなり力を入れないとすれなくて大変でした。でも初めての経験で、楽しかったです。

 「だご汁もよもぎ団子も作る機会はほとんどなく、実際に作ってみて大変だった。しかし、みんなと協力して作ることができ、食べてみると普段は苦手で食べることが少ないが、今回はとても美味しく食べることができました。このような体験ができて良かったと思いました。」【生徒感想】

 食の名人の杉本純子さんにインタビューをしました。

Qこの活動はいつ、どのようなきっかけで始めましたか?

 去年はお弁当を作って生徒に渡す形でしたが、生徒さんに教えながら料理するのは今回が初めてです。きかっけは、郷土食を教える機会を学校が設けてくださり、そこに協力したいという思いから始めました。

Qこの活動を通して伝えたいことは何ですか?

 料理の歴史を知ってほしいことです。また、お母さんと一緒に作りながら料理の楽しさを知ってもらい、最終的には、自分で料理して本当においしいものを食べてほしいというのが願いです。

Q若者が郷土料理をあまり食べる機会がなくなっているのですがどのようにしたら若者が郷土料理を食べる機会が増えると思いますか?

 近年は買ってきてすぐ食べられるものが多くなっていて、それを食べることが多いように感じます。それが悪いのではなく、この様に美味しい郷土料理もあるのだと知って欲しいです。また、お母さんたちが郷土料理を作る機会が減っているので是非、ご家庭でも作っていただきたいとも思っています。

 今回取材に行って生徒さん達が笑顔で食べている姿を見て、『食は皆に笑顔を与えるのだな』と思いました。地域の郷土食を次の世代に伝えていくのには、こういった地道な活動が重要だと感じました。また機会があれば、私も芳野の食の名人の方に料理を教えてもらいたいと思いました。

作成者:1年 勝目涼太