タケノコ堀りに挑戦!!
突然ですが、竹害という言葉をご存じですか?
竹害は、放置竹林(管理されずに放置された竹林)がもたらす被害のことです。その中で、私たちが活動の拠点としている芳野は、竹林も多く実際にどのような被害を受けているのかを取材しました。
4月13日、芳野東門寺地区でいくつかの竹林を所有している杉本さんの竹林にお邪魔しました。
ちょうど、今はタケノコのシーズン! 杉本さんはご夫婦でタケノコ堀りをされいて私たちも初めてのタケノコ掘りを体験させていただきました。
竹林の中で頭を少し出したタケノコを探し、そのタケノコの生えている方向を定めてくわを入れて掘り起こします。簡単に掘り起こしていく杉本さんを見ながら実際にやってみるとこれがなかなか大変な作業です。方向を見極めるだけでも大変で、なかなかうまくいきませんでした。
タケノコは春の味覚であり、竹林に次々に生えてくるタケノコをどんどん掘り起こして出荷していくのは杉本家にとってもこの時期の大切な農作業です。と同時に、タケノコを掘り続けることは、竹の繁殖を抑えることにつながり、竹害の拡大を抑えらるそうです。毎年、この時期にタケノコ掘りを続けていくことは竹林を健全に保つためにも大事な作業になっているそうです。
竹の繁殖力は強く、ほっておくと竹害の原因になります。今、この竹公害があちこちで大きな問題になっている原因は、若者が少ないことによる人手不足が挙げられます。私たちも今回体験しましたが、タケノコ堀りはかなりの重労働です。高齢化によって働き手がいなくなってしまうと、竹林が放置され、結果として竹公害の原因になったり廃園となったりするようです。
芳野地区は若手の生産者が多いこともあって、後継者の育成に力を入れており、継続して出荷ができているため深刻な竹害に至るほどの影響は受けていないそうです。とは言え、タケノコはイノシシの絶好の餌になってしまう為、電気柵やネットなどを使って対策を行っています。
採れたてのタケノコはえぐみもなく、やわらかく茹ででも焼いてもタケノコご飯にしてもおいしくいただけます。私たちも杉本さんのお宅で採れたてのタケノコを料理していただき食べさせていただきましたが、思わずおかわりと言ってしまうほど箸が進んでとても美味しかったです。
最高の春の味覚を堪能させていただきました。
今回初めて竹害について学ぶ機会がありました。普段タケノコを見ても竹林を見ても考えることがなかった竹害問題。高齢化が進んでいる日本の色々な地域でも大きな問題になっていると聞きました。
竹害問題に対して私たちが貢献できることは何かないかと考えました。大きなことはできないかもしれませんが、まずは、自分たちと同じように問題の存在すら知らない若い世代に竹害について知ってもらうこと、生活様式の変化によって生まれた新たな環境問題に少しでも気づいてもらうこと。
そこで、今年の夏は芳野の竹を活用した子供イベントを実施することにしました。昔から生活の一部として色々に活用されてきた竹について考え、子供たちと一緒に竹を使って遊んだり、竹で作った箸で食事をしたりして、竹を使った生活を体験し、竹に親しむ時間を共有できたらと思っています。
イベントの詳細についてはまたこちらでご案内します。どうぞお楽しみに、、。
作成者:2年 勝目涼太(芳野えーる夏休み子供イベントサブリーダー)