「エコ研・梅雨の陣」拝ヶ石巨石群へ
6月21日、涼しく過ごしやすい空の下、「エコ研・梅雨の陣」が実施されました。


今回の活動では、これまで一年生がまだ体験したことのなかった東門寺にあるパワースポット、拝ヶ石(おがみがいし)巨石群に、先輩方の案内で初めて訪れることができました。写真や話でしか知らなかった拝ヶ石を、自分の足で登って、実際の地形や自然の雰囲気を肌で感じられる貴重な体験となりました。金峰山の北側に位置する「拝ヶ石」と呼ばれる巨石群は、山中に突如現れるその迫力ある姿から、神秘的なパワースポット、地元では信仰の場としても知られています。




竹林を左手に見ながら、およそ200段ほど続く急な階段を登っていくと途中に、「方位石」と呼ばれる一つの大きな石が現れました。人が一人立てるほどのサイズがあり、地図上では拝ヶ石の頂上石と三の岳を結ぶ線上に位置しています。表面にはレリーフのような模様や星座を連想させるぺッキング穴が刻まれており、古くから方位を知るために使われていたのではないかとも言われています。実際に方位磁石をその上に置いてみると、針がくるくると狂ってしまうほどの強烈な磁気異常が確認できました。
長く続く階段を登りきった先には、ひときわ大きな巨石と、それを囲むようにいくつもの石が点在していました。近づいてみると、その迫力やスケール感がよりはっきりと伝わってきて、大きさを実感することができました。拝ヶ石石群の山の頂上にあたる場所には、頂上石という最北の一番高いところにある石を中心に6つの石が環状にあって、ストーンサークルを作っています。ここでも磁気異常が起きます。また、その先には亀の甲羅のような模様がくっきり見える亀石と呼ばれる石もありました。熊本地震によって傾きましたが、今も木に支えられて甲羅模様を横から見ることが出来ます。あまりの重さの石の為、人間の力で元に戻すことはできないそうで、この1本の木が亀石を支え続けている姿は、地震と共に自然のすごさを感じました。


少し下ったところには、「メンヒル」(別名:立石、鏡石)と呼ばれる表面のきれいな石がありました。急な斜面の途中に立っている高さ6メートルくらいの巨大な石で、転がり落ちてきそうな危うい場所にあるのが印象的でした。


今回の活動では、実際に現地を歩きながら、自然と古代の知恵が交差するような空間を体感することができました。自然や農作物だけでない芳野の歴史や地域固有の文化など、多様な地域資源(宝)に触れて、さらなる学びと感動に満ちた心に残る一日となりました。

拝ヶ石を含む地域の宝を体感できる宝探しウォークについては、こちらをご覧ください。
動画でもご案内しています。
作成者:1年 岡本莉玖